講演
 
「私と情報化、この1年」
 

講師:1996年度(社)姫路青年会議所理事長 日下部 聡 氏


 
ヒストリー・オブ・情報化IN姫路JC

 まず最初に、過去の姫路青年会議所の情報化への取り組みについて振り返ってみましょう。情報化といえば最初に登場するのが東海健生先輩、そしてその流れを踏んでの家永周一先輩という名前がまず浮かびます。

当時姫路青年会議所では、パソコン通信による都市情報システムとして「姫路タウンネット」という名称で、全国に先駆けてパソコン通信のホスト局を立ち上げるという、まったく新しい情報化への試みを実践していました。その頃の私は「まったく自分には判らないことが始まってしまったな」というのが率直な感想だったと思います。
今となってなって思うと、先輩方は本当に素晴らしいことをやっておられたということがいまさらながら判るのですが、当時としては青年会議所のメンバーのほとんどはその必要性を感じていなかったわけです。

大阪の御堂筋を建設した市長さんも、当時は「どうしてこんなに広い道路を造る必要があるのか」と市民からずいぶんと反対されたということです。しかし今となっては、御堂筋なしには大阪の街は語れないようになり、あの広い道路が車で溢れかえっています。
それと同じように、先人の「思い」が、今のインターネットやパソコン通信の普及となって成功につながっていこうとしているのだなと実感しています。


 あの頃はまだまだそのような状況で、青年会議所の中に土壌を作らずに進んでしまったというのがネックであったかも知れません。全国に先駆けた先進的な試みでありましたが、その土壌が今年では、LOMの有志によるサークル「はりま交流プラザ」への沢山の書き込みなどを見ていると、そろそろやっと育ってきたのではないかなと感じられ、嬉しい気持ちで一杯です。

 私のところのような小さな企業でも、情報化の波は確実に押し寄せています。
このような社会の流れの中で、青年会議所だけが立ち後れ、取り残されてしまうのではないかという危機感と、そのためには何をしなくてはならないのかを、自分なりに精一杯考えました。そしてそれには、まず私のような機械音痴の人間が、積極的に情報化に取り組まなければならないこと、そしてせめて半数のLOMメンバーが毛嫌いせずにパソコンなどの情報機器に触れ合えるような気風を育てなければならないという決意でしたでした。

 私たちの業界でも情報化は急速に進んでいます。日進月歩、技術と情報が進んでいるのが肌ではっきりと感じられるのです。量販店は短い期間でオンラインのための機種を変更し、システムの更新を迫ってきます。それに追いついていくのも大変なのですが、都度その内容は素晴らしいものになっていっているのです。
ちょっと語弊があるかも知れませんが、60歳を越えた方がこの情報化についていけないのはある意味で仕方ないのかもしれません。しかし30代である私たちが乗り遅れてしまうことは後世の笑いものになってしまいます。10年ひと昔と言いますが、とんでもない。今は3ヶ月ひと昔というスピードで、時代は進歩していっているのです。



この第4回情報化セミナーについてのご感想は、kotatsu@memenet.or.jpまでお寄せ下さい。