未来情報委員会、この1年

 青年会議所は単年度制の組織なのですが、ことこの情報化というテーマについては、今年1年だけで評価をすることはできません。1年間という短いスパンで考えるのではなく、中期の視点からきちんと見つめていかなければならないことなのです。振り返ってみるとせめて正副理事長会議くらいはパソコンで、そしてペーパーレスでやりたいという思いはありましたが、残念ながら実現はしませんでした。
しかし、すでに正副のスタッフは、すべてそれができる環境になっていますし、理事会においても80%以上の理事は通信ができる状況にあります。これなどは昨年と比較するに及ばないほどの進歩なのではないでしょうか。

 次年度も北野予定者が情報化については積極的に推進するという意志を表明されています。理事は100%電子ネットワークの中で情報交流できるというのも、きっと目の前でしょうし、近い将来は「パソコン通信くらいできなければ理事になれない」なんてことにもなるのではないでしょうか。
本年度未来情報委員会で展開してくれた活動は、このようにLOMの中で大きなステップアップを実現した原動力になったと感謝しています。

 「情報化」という言葉に振り回されるのではなく、上手に利用・活用していくことが、これから考えて行かなければならないのでしょう。

 私の今年の大きなポイントのひとつに、未来情報委員会をまちづくりグループに置いたということがあります。私は今年、「広域とネットワーク」「和と輪」を全面に打ち出して運営をしてきたのですが、ひとつ「播磨」をみても、それぞれのLOMが自らの自治を重点において、個々に活動している現状の中で、「情報化」というテーマは、共通で取り組むことの出来る話題としても大きな意味があったものと思います。

西播5JC理事長会議の中で、今年最後に決議された内容が「みんなではりまインターネット研究会に参画しようではないか」ということでした。来年は各LOMに情報化の窓口ができると聞いていますし、積極的に取り組もうという意志もおうかがいしています。このようにこれまではバラバラであった各組織が意識的にひとつのことを共同でやり遂げていこうという気分になれたのが、青年会議所として最も大きい形に現れた成果であると思っています。
今後はこのネットワークを基礎に、互いの情報を共有化し効率化を図るためのツールとして、浸透していくことを期待しています。


 1年間を振り返ってみると、未来情報委員会の活動で特筆する点はまず、情報化に積極的に取り組んで一生懸命にやったところだと思います。一方でははりまインターネット研究会の設立に向けての動きと、もう一方ではLOMの土壌づくりという大きな流れがありました。
青年会議所はどちらかというと、ひとづくりの面が得意なのですが、中でも東郷君が日本JCで修得されたことを、LOMに「右脳開発」というテーマでフィードバックしてくれたこと、また和崎委員長が情報リテラシーという耳慣れない言葉で表現された次世代の情報の読み書き能力の開発など、今年の未来情報ならではの事業や活動がLOMの土壌づくりに大きく寄与したというのは間違いありません。

 かたやインターネット研究会については、正直本年中には設立までには至らないのではないかと思っていました。過去、市民会議を設立するまでには長い時間を要した先例を考えても、「今年は準備段階で来年設立」でもいいのではないかと心の中では感じていました。残念ながらでも仕方がないなという気持ちでいたところ、この12月1日に暫定にしろ発足されるということを聞き、この一年間の継続的に活動されてきた努力に頭が下がる思いです。

 私はワープロも打ったことがなかった人間でした。もちろん慣れないパソコンの操作には一倍苦労をしました。人間とは弱いもので、時間があれば何でも出来ると考えてしまうものです。逆に「時間がないから後回し」という風になってしまいがちなんですね。今年はもちろん更に時間がなかったのですから、これは言い訳にすぎなかったのであって、子供でも自由自在に扱うのですからやればできるのです。
要はどのようにしてそのきっかけを掴めるか、そして自分の強い意志でやる気になって貫徹できるかということだなと痛切に感じています。



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