姫路グランドデザイン         <2001年度(社)姫路青年会議所作成>

      

グランドデザインのグランド(GRAND)とは、雄大な、主要な、総括的なという意味で、デザイン(DESIGN)とは、構想、設計図、計画を意味します。平成10年に国土庁がまとめた新しい全国総合開発計画が「21世紀の国土のグランドデザイン」と名づけられたことろからこの言葉が使われるようになりました。つまり「グランドデザイン」とは、中長期的で総括的なまちの発展計画を示すものです。ここで私たちが描いた「グランドデザイン」は、多くの方から出てきた意見や提案の集約であり、まちづくりに参加しようという方一人ひとりの羅針盤です。

 

姫路ってどんなまち?(現状の認識)

姫路は気候が温暖で、山や海・川もあり、スーパーやコンビニなどの便利なものもそろい、さらにはまちを目指そうとしているのかをはっきりさせるために、自然豊かな面・牧歌的な面を「田舎的な面」、大都市に見られるような面を「都会的な面」、そして他のまちと比較して姫路ならではの面を「姫路個有の面」として分類抽出し、それに対する下記の4つの課題を抽出しました。

 

4つの課題

・情報の循環

市民一人一人が考え参加するまちづくりには、情報を受け、意見を表明し、議論を尽くすことが必要です。いわば情報が輪のように市民の中を循環することが前提条件になります。 

・人づくり

まちを支えるのは人ですが、まちを担うべき大人も将来の担い手たる子供も自信を失い、夢や希望を持てないようになってきています。現在から未来にかけての姫路のまちを考える際、まちを担うべき人づくりが課題になります。 

・資源の循環・節約

土地や資源の無駄遣いをして、大量のゴミを出してまち自体に過大な負荷をかけてきています。このあり方が破綻するのは間近に迫っていますから、資源を循環させて有効に使うこと、できるだけ節約することが重要な課題であると考えます。 

・姫路の個性を発揮

まちに愛着や誇りがなければ、住み続けることを止めたりまちに対する関心さえも失われますから、まちの個性を見出す、あるいは作る・育てるということが課題になります。

(社)姫路青年会議所は以下の行動をもってこれら4つの課題に取り組みたいと考えます。
1. 姫路の情報がすぐ受信・発信できる「姫路情報マップ」をもつ多層的な情報循環サイトを立ち上げよう
ポータルサイト<姫路・オ・ミルフィーユ>の立ち上げ
2. 思いやるこころを持ったまちの未来を担う人をつくり、郷土愛に充ちたまちを作ろう
青少年対象の「副読本」による人格形成教育
3. 姫路の特色を生かし、地域文化とコミュニティを核としたまちを作ろう
祭・屋台文化の保存・継承と、その研究・情報発信拠点となる
「播州屋台会館」建設促進運動の支援
4. 青年経済人として資源を節約し循環させるため、まず自らの経営において実践し地域へと広めよう
「環境活動評価プログラム」への取り組み
5. 在住外国人との交流を通してまちの国際化をすすめよう   
「姫路・ワンワールド(世界はひとつ)・プラン」の実現
  
6. まちをクルマから人に取り戻し、地球への負荷をへらすライフスタイルや地域社会を創ろう   
土地・資源の節約とまちの個性を考えた「自転車のまちづくり」
7. 小学校区を単位として、空き教室や情報ツールを活用して世代を越えた地域の教育力を高めよう
小学校を核にした交流による情報の循環と人づくり
学校と社会(地域の大人)が融合し教育に協力し合う「学社融合教育」
「こころの教育実践事業 −世界で1つだけの絵本をつくろう−」