2001 GLOBAL TRAINING SCHOOL


GTSに参加して・・・
2001年度社団法人姫路青年会議所
理事長 大西 雅之


   7年ぶりにGTS(グローバル・トレーニング・スクール)に参加して参りました。今回の参加目的は、私自身の地球市民意識(思いやりの心、感謝の心)の喚起と近畿地区協議会に対する支援、そして姫路JCから出向者している村井委員の支援です。いくら2泊3日とはいえ日中、40度を超える高温と自分自身7年前とは比較にならないくらい体力が落ちていたので、正直ちょっと辛かったです。

滞在2日目、昼は運動会、夜は「近畿まつり」ということで村の人たちやこどもたちと一緒になって笑って、走って、踊って。体力的にはきつかったですが、最高の1日になりました。日本とは生活環境、様式は全く違いますが、特にこどもの元気さや活き活きした姿そして笑顔、礼儀などは日本のこどもにやや欠けているなあと痛感しました。

最後に、「地球市民意識」という非常に大事なこころを育むにはGTSはすばらしい機会であると思います。また、近畿地区内の他LOMの方と一緒に汗をかき、寝食を共にすることにより、新たな友情も芽生え、姫路JCのネットワークも広がったと思います。



GTS報告書
竹田 直隆


出発!!
 研修地はタイのコンケン市近郊、ポン郡ヤーカー村近郊です。
近畿地区から全体で130名の参加、兵ブロからはの5名、姫路は理事長、山戸君と私の3名。あとは、奥井ブロ長と三木の芦原さん。
『そりゃ姫路はビット権、かかってるから気合入って当然やわなあ』と奈良ブロックあたりの方々から冷やかされたりしました。(^_^;)
まあそんなことはともかく、現地に入ってびっくり。やっぱり暑い!
現地に着いたのは夜なのですがそれでも30度を下りません。
日中は40度を超える模様。どひゃー。
夜の9時を過ぎているのに宿舎の小学校に到着すると村民総出で迎えてくれました。
運動場に立派なステージがこしらえてあってびっくりしました。全員でビールで乾杯!
宿舎は学校の教室なんですが、アリがそこかしこを這い回っていますし、リュックの整理をしていると中からヤモリが飛び出したりとか、ひぇー(*_*)。
トイレには紙がありません。小さなおけとひしゃくがあるだけです。(不思議でしょ。)
シャワーなんて当然ありません。雨季に溜めておいた、にごった水をかぶるのです。
汗がジトっと、しみでるような湿度の中、アリと闘いながらなんとか一夜を過ごしました。

朝は6時に起きてラジオ体操+ゴミ掃除です。
ゴミ掃除っていっても昨日自分たちが飲んだビールの栓を拾ったに過ぎないのですが・・・。その後バスでノック先生のお家に移動。ここでノック先生についてちょっと説明しますと、
この方はもともと地区の小学校の先生をしていらっしゃった40〜50歳くらいの
女性です。数年前のタイバーツの暴落で経済が混乱した結果様々な理由で孤児になった子供たちを救うためにご自宅を開放して子供たちだけで自給自足の生活をしていこうとしていらっしゃいます。実際に見学させていただいたわけですが、本当に感動しました。子供の数は現在60名に達しています。そして増加の一途です。
その子供たちは畑仕事をしたり、豚の飼育をしたり、きのこの栽培をしたり、機織りをしたり、それぞれ自分の得意の仕事をしながら勉強をしています。
料理や掃除は交替制です。なにより素晴らしいのは、彼らはみなすべて自主的にやっているってことです。その証拠に彼らの表情のいきいきとしていること!
我々を歓迎して自主栽培の食材を使ってタイ式カレーを振舞ってくれました。
そこで我々は建設中の建物のペンキ塗りをした訳ですが、実働時間は30分程度ではい交替、休憩!って感じ。3日目には簡易式二段ベッドを18台つくりました。これも実働時間30分。それで完成記念式、目録贈呈・・・。パチパチパチ。
もっと労働したかったなあっていうのが本音です。
だって子供たちは130人分のカレーを何時間もかけて作ってくれたのですから。

昼からは炎天下の中、村の子供たちと運動会をしました。
これは楽しかったです。やっぱり子供達の笑顔は最高です。
運動会が終わってからもずっとサッカーをしたりセパタクローをしたり。
言葉は通じなくてもボールを追っかけてると気持ちは通じ合えるものです。
大西理事長は他のメンバーが全員バテてテントの下で休んでるときもずっと子供たちと一緒に楽しそうに遊んでいらっしゃいました。本当に素晴らしい方ですね。この旅を通じて私は理事長が大好きになりました。
夕方からは子供たちと一緒に夕飯作りです。
我々はばら寿司、焼きそば、そして餅つきをしました。
現地の人たちはトムヤンクンに代表されるタイの料理を作ってくれました。
私はトムヤンクンをごはんにかけて二杯食べました。
日本人向けに辛すぎないように作ってくれてました。

夜になると近畿まつりです。村人もたくさん集まってくれました。
タイの若者たちが民族舞踊を踊ってくれました。
すごく幻想的な踊りでした。そして村人一人一人が旅の安全を祈る白い糸を我々全員の手首に結んでくれました。
おじいちゃんやおばあちゃんが孫の手を引きながら我々の前にやってきて両手を合わせて旅の安全を祈ってくれます。うれしいいですよね。
その後私は村人の家にホームステイに行ったので知らなかったのですが、まつりはすごく盛り上がって深夜まで続いたそうです。

私は村の助役さんのお家に1泊お世話になるホームステイにいきました。
短い時間でしたが素敵な時間を過ごさせていただきました。
夜中に中庭に机やイスを出して座ったりねっころがったりして静かな会話を家族全員で楽しみます。背の高い椰子の樹の向こうにぽっかりと満月が浮かんでいます。心地よい風が吹いてきます。
会話にならないような会話ですが、時折笑いあったりして気持ちが通じたことがわかります。南の空にはカノープスが輝いていました。私にとってのこの旅のクライマックスでした。

翌朝は村人たちの家を訪問するホームビジットです。
ちょうど現地のお正月にあたるこの時期、どこの家でも歓迎してくれました。
池に潜って魚を捕まえてくれる人がいました。
地面を掘ってカニを捕まえてくれた人もいます。
トムヤンクンにいれる葉っぱを持って帰って接木しろって身振り手振りで教えてくれる人もいました。僕がお土産にもっていったタバコが翌朝には他の村人にも配られていました。旅人への習慣なんでしょうか、おばあさんたちは枕をくれました。
この人たちは本当の自給自足をしています。みんな本当に幸せそうです。
我々より間違いなくこの人たちの方が幸せを実感して暮らしているようです。

そして水を掛け合う水掛まつりです。
もう全身水浸しになって子供たちと水を掛け合って遊びました。
子供達の無邪気な笑顔は本当に素敵です。
日本の子供たちにこの笑顔を取り戻すことを私のグランドデザインにしようと思いました。再びノック先生のお家を訪問したあと2泊3日の研修は修了。
コンケン市のソフィテルホテルなる5つ星ホテルに移動です。
お風呂に入れる喜びを満喫してしまいました。その後大打ち上げ大会です。
スタッフの方々のご苦労は並々ならぬものがあったはずで、涙を流していらっしゃる人もいました。僕もこういうのは人並みにジーンとくるのですが、ちょっと騒ぎすぎって感じはしちゃいました。まあいいですけどね。

その後私と山戸君と三木JCの芦原さんと3人(理事長と奥井ブロ長は1日早く帰られたので)でブロックナイトをしました。といっても部屋で飲んでただけですけど。
それから栗東JCの中野専務理事さんとラーメンを食べに行きました。
東南アジアの夜って感じでなかなかパワフルでしたよ。ノーヘル3人ノリのバイクが街中を走りまくっています。ディスコの前では若者たちがたむろしています。
我々はラーメンを2軒はしごして3時ごろ帰って寝ました。
神に誓って言いますが、悪い遊びは一切していません(兵庫ブロックは!!)。

JCに入らなければできない貴重な経験ができました。
そしてマイグランドデザインのテーマが見つかった素敵なGTSでした。
GTS、機会があれば一度行ってみて下さい。『きっと何かが見つかるよ。』
孤児院の建設
タイの子供たちと運動会
孤児院のベッドの組み立て
引渡しセレモニー
感動の記念撮影!!