3月例会理事長挨拶
米谷 啓和君

 みなさん、こんばんは。すっかり春めいた陽気になりましたが、家庭に、地域に、仕事に、そして青年会議所活動にいかがお過ごしでしょうか? 1月行く、2月逃げる、3月去る、と言いますが、ほんとうにあっという間に3月の例会を迎えました。

 今月の2日・3日と最初の土日に、社員旅行で沖縄に出かけました。かつて琉球王が「万人(まんにん)が座れる原っぱ」と言ったという<万座毛>や、日本最大級の鍾乳洞である<玉泉洞>、<首里城>、そして<ひめゆりの塔>などを訪れました。<ひめゆりの塔>は、これで2回目か3回目でしたが、そこに残された写真や遺品、証言などを見るにつけ、いまの私たちの平和や繁栄はほんとうにたくさんの犠牲や過ちの上に成り立っているんだとの思いを新たにしました。以前、鹿児島県・知覧の<特攻記念館>を訪れたときにも同じような思いを持ちました。

 いまの私たちの生活においては、「死」「死ぬこと」をほとんど意識せずに生きていける豊かな社会になりましたが、自分自身いったいいつ生を終えるかもしれない、家族やいまこうして話しているみなさんとも、つねに「一期一会」の気持ちでその瞬間瞬間をすごしていきたいと思っています。

 それと同時に、「平和」は一つではないなあ、という思いも持ちました。

 昨年の9月11日以来、「平和」や「正義」の名の下にアフガニスタンに空爆が加えられました。「空爆」というのは爆弾を落とす側からみた言い方で、落とされるアフガニスタンの市民にとってはそれは「空襲」です。それはまさにわたしたちの親の世代が、子どものころ身をもって体験した出来事です。

 それがたった一世代か二世代の時間が経過しただけで、日本は「空爆」する側に手を貸すようになってしまいました。これによって得られる「平和」とはどんな「平和」なのでしょうか? それは「だれにとっての」平和なのでしょうか?

 地球の裏側で起こっている出来事、テレビのブラウン管の向こう側で起こっている出来事も、他人事(ひとごと)ではなく自分こととしてとらえる感性と想像力とがいまのわたしたちに、そして青年会議所に求められているのではないでしょうか?

 さて、2月例会からあと、2月15日には歴代理事長との懇談会、3月10日には研修特別委員会「Returner」などがおこなわれました。黒田特別委員長率いる「全国会員大会招致特別委員会」は、懇談会の設営のかたわら、全国大会の招致理念を何度も練り直し、2月23日に全国会員大会主管立候補の予定届出書を作成、日本青年会議所の全国大会運営会議に提出しました。

 これでいよいよ2005年度第54回全国大会姫路大会に向けて、対外的にも公のアピールをしたことになりました。

 また、3月10日の第3回研修特別委員会では、まず写真家の北村泰生先輩をお迎えして1981年の「姫路城内電柱無柱化運動」のお話を、その後自転車にのり春の風に吹かれながら、書写山円教寺で1991年の「35周年記念事業<宗次郎 星伝説>」について、そしてその後千利休の注文に応じてつくったという「明珍火箸」で有名な野里の明珍本舗におじゃまし、92年の「明潤琴(みょうじゅんきん)」製作のいきさつをお聞かせいただきました。姫路の文化遺産や伝統文化と姫路青年会議所とのかかわりを実地で学ぶ研修でした。

 なお、そのとき今年の模擬委員会の委員長に藤塚謙次郎君が選ばれましたことをここでご報告します。

 そしてこれからは、LOMの事業がますます目白押しになってきます。すでに理事会審議を通過したもので、大西委員長率います「まちの情報交流委員会」が4月6日よりFM?GENKIで高校・大学の放送部による姫路の情報発信番組をコーディネートします。8月まで計22回という長丁場の事業です。きのうもFM?GENKIの「とびだせ! まちの元気人」で大西委員長とヤマアラシ清孝さんというおもしろい方がPRをされていました。

 そして4月11日からは近畿地区のグローバルトレーニングスクール事業、阿二委員長率いる「こころの教育推進委員会」は4月13日・27日と2回にわたり「こころの教育研修会」を、三木委員長率いる「アワード祭典創造委員会」では4月20日・21日に「姫路ダンボールアート大作戦」を、坪田委員長率いる「自転車のまち推進委員会」は、4月21日に「サイクリーン de アースデイ」、これらと並行して6月8日・9日に開催予定の全体事業「あ!WAず GARDEN2002」「はりまNPOボランティア・アワード」そして「ダンボール・アート・コンテスト」の参加募集が始まります。

 さらに高島室長と赤鹿委員長、そしてセクレタリーのみなさんが出向されている兵庫ブロック役員団は、県内27LOMの公式訪問がいよいよヤマ場にさしかかっています。きょうも12LOM目となる淡路青年会議所を訪問されています。聞くところによると、8月5日に開催予定の「子ども県議会」では、担当である子ども未来室・高島室長が「議長」をつとめられるそうです。

 さらにさらに、ゴールデン・ウィークの5月4日・5日には、山下副委員長・肥塚さん・片岡さんが出向されている日本JC「社会起業家育成委員会」と姫路JC、コムサロン21の協働で、モーニング娘。主演のデジタル・シネマ「とっかえっ娘(こ)。」が上映されます。こちらは4月5日がチケット発売予定とのことですので、こっそりお知らせしておきます。

 ここではふれなかった委員会も事業上程をめざして着々とコマを進めている様子が、さかんに耳に入ってきています。では、このようにまさに多彩と言ってよい姫路青年会議所の活動を支えているものは何だとみなさんは思われますか? それは「みなさん」なんです。私たち一人ひとりが青年会議所会員として活動していること、何より青年会議所に出会えた、という幸運が、このようなうねりを姫路のまちにもたらしているのです。

 そんなチャンスを、もっともっとたくさんの人に教えてあげたくありませんか? それが「会員拡大」です。「ああ、もったいないな。あいつ」「あいつ、青年会議所に入ったらもっと大きくなるのにな」とよく感じませんか? 松本議長はじめ会員拡大連絡推進会議が、各委員会からの出向者とともに今いっしょうけんめい拡大のお声かけをしています。

 姫路のまちをもっとごきげんに、そして姫路JCをもっとゆかいなLOMにしていくため、そしてまちづくりのうねりをもっと高く、より大きくしていくためにみなさん一人ひとりのご協力をよろしくお願いします。

 本日は、松田委員長率いる「まちづくりサロン創造委員会」企画の講師例会です。ロサンゼルス・オリンピック柔道60kg以下級の金メダリスト、細川伸二さんをお迎えしています。一つのことをやり抜いた本物の人間だけが知っている「ほんとうに大切なこと」。それがいったい何であるか、こころのアンテナをピンと張ってぜひつかみとりましょう!

 これをもちまして、3月例会の挨拶といたします。ありがとうございました。