篠崎 均   41歳
 
人気テレビ番組「TVチャンピオン」(TV東京)の「第一回ダンボールアート王 選手権」、「第二回ダンボールアート王
選手権」において、 2連覇を成し遂げる。
本業 イラストレーター  会社: (有) ザウルスワン
 昭和34年生まれ 出身地 東京 現在 群馬県高崎市在住 専門学校卒業後、1979年、自動車専門の出版社、三栄書房へ入社。編集美術を経験した後、1984年、先輩の寿福隆志氏に師事。1989年独立、イラスト・スタジオ・ザウルスワンを設立。カメラや車 等メカもののテクニカル・イラストレーションが得意分野。雑誌の表紙やメーカーのカタログなどで活躍中。イラストレーションの他に工作やペーパークラフトで独自の世界を築いている。
 ペーパークラフトは、主に車、20年ほど前に月刊誌「オプション」で、ペーパークラフトを始め、2年間連載。
9年ほど前に月刊誌「デイトナ」で、アメ車を定期的に20台ほど制作。紙という素材で、どこまで実車に近づけるか試行錯誤を重ね、日夜励んでいる。現在はカメラなどのペーパークラフトも手がけている。
 コンテストをやることによって、人は競争心を燃やし、創造し、工夫して、手を動かすことができるようになります。そして、目標に向かってひた走り、くじけず最後まで走りきった時の達成感は、人をさらに大きくすると思います。
 理想と現実のギャップはあるものの、作品を見れば、気持ちの入れ方や苦労して作っている様子がうかがえます。そのような作品は審査する時に感動を覚えずにはいられません。正直言って、あんなにすばらしい作品がたくさん集まるとは思っていなかったので、ビックリ仰天でした。
 環境問題の問われている今、各ブースも含め、ダンボールという素材を取り上げ、楽しく遊びながら勉強できたことは、素晴らしい企画だったと思います。
この体験で、環境のこと、リサイクルのこと、物の大切さなど、子供たちの得たものは、とても大きなものがあったのではないでしょうか。そして、この体験を忘れずに、地球という星をいつまでも大切にしてほしいと願っています。
 あんなにたくさんの市民が足を運んでくれたこと、私自身もとてもうれしく思いました。青年会議所のメンバーの方々に私の作品の組み立てをお手伝いしていただき、数日ではありましたが、作業を共にさせていただきました。各人、自分の仕事を持ちながら、人々のため、子供たちのために身を削っての実行力、現場にいなければわかり得ない苦労を実感いたしました。
 こんな熱い熱い熱意が市民、そして子供たちの心に深く届き、大成功という結果を導いたと信じております。私も教わるところがたくさんありました。そして、こんなすばらしいメンバーの方々と一緒に事業ができたこと、ほんとうに幸せに思っております。
 何はともあれ、ダンボール万歳!に尽きますね。
高原 智子   64歳
昭和12年生まれ 出身地 姫路 姫路市在住 洋画家
姫路西高等学校の教職をしながら、洋画の創作活動を続けて、兵庫県立近代美術館や銀座など各地においてヨーロッパなどを題材にした個展を開催する。
ニース:アクロポリス国際展示場での個展を始め、ニース・フェスティバル美術展、ウィーン国際展など海外でも作品を発表。姫路学院女子短期大学 教授を経て、現在 名誉教授。
近年は、世界文化遺産を題材にした作品を中心に個展を開催する。
今回のコンテストには、ダンボールという素材を活かした、発想、展開、技術においてレベルの高い作品が多かったように感じられました。また、応募者の年齢が5歳から72歳までという幅の広かったことに、このコンテストに対する応募の意欲を感じました。
創造と破壊とは表裏一体であり、また楽しさと苦しさも表裏一体のものです。何かを作ろうと思い、またさらにレベルの高いものを作ろうと思えば、自分の中にある限界とか殻というものや既成観念を壊していかなければなりません。そして、楽しいと思って始めた創作活動がいつの間にか苦しみながらの創作になることもあれば、どうしようもない衝動にかられて始めた創作活動が人生そのものになっていくということもあります。
なにはともあれ、今回のダンボールアートコンテストでは、創作に対する幅広い市民の関心が感じられ、また播州地域の子どもたちに創作や発想の息吹を吹き込めたのではないかとの想いもあり、このコンテストの大成功を心からお祝い申し上げます。
 私は、今回の「キラめき!創造力フェスティバル」を主催した(社)姫路青年会議所の理事長という立場でありますが、ダンボールアートコンテストの審査員として全ての作品を見させていただいた時に作品から伝わる作者の苦労と熱意を感じて、また審査員という立場のもつ責任の重みを感じて、力いっぱい審査させていただきました。
 正直申しまして、事前に資料として応募者の申し込み用紙を見ていたのですが、どんな作品ができあがってくるのだろうかがあまり想像できていませんでした。篠崎先生のダンボールアート作品は見ていましたが、地元の播磨の人たちの作品のレベルはどんなものかは本当に未知でした。それが、当日会場の展示場を見ると、本当に全てがレベルの高い個性豊かな想像を超えた作品が立ち並んでいました。私は上着を脱ぎ、ネクタイをはずし、腕まくりをして全ての作品をくまなく必死で見ていきました。私には専門的な知識はありませんから、自分の感じるまま、またできる限り子どもの熱意を評価したいという思いで、審査していきました。審査を通じて、私は感じました。コンテストは優劣をつけるものじゃない。作品のいいところをどれだけ見つけてやれるかだと。しかし、全ての作品にいいところがあっただけに、限られた賞をどの作品に贈るのかには大変悩み苦しみました。
 子どものなかには、いくら時代が変わってもそれぞれに持って生まれた個性や創造力というものが変わらず存在しています。そして、それを発揮する場面があれば順応してきっちりとやり遂げる力があることを、今回のダンボールアートコンテストにおいて再確認できました。だから、私は21世紀の次代を担う若者の可能性に期待をするとともに、大きなエールを送りたいと思います。
 また、今回のコンテストがダンボールを素材にした環境やものづくりへの創造力を切り口にした企画であったところに非常に意義が大きかったように思います。コンテストにたくさんの子供たちをはじめ市民の方々の応募があり、当日の来場者や参加者も多く、関ったすべての人たちが満足する事が行えたのではないかと確信しております。
 最後に、行政、協賛企業、ボランティア、参加者はじめ事業にご協力いただいた多くの方たちに感謝申し上げさせていただきます。


                                               大西 雅之
                               (社)姫路青年会議所 第45代理事長