2026年度 理事長あいさつ

第70代理事長候補

【氏名】 大塚 兼史(おおつか けんじ)

【JCにおける経歴】
2018年 入会
研修特別委員会 委員
世界に誇れるHIMEJI発信委員会 委員
2019年 総務委員会 委員
理事長セクレタリー
2020年 煌めく姫路の未来創造特別委員会 副委員長
(日本)総活躍社会確立委員会 委員
2021年 JC運動発信委員会 委員長
(兵ブ協)日本JC連携推進会議 議員
2022年 未来創造室 室長
(日本)全国大会運営議会 議員
(近地協)持続可能な近畿確立委員会 委員長
2023年 監事
(日本)JC未来創造会議 議員
2024年 ローカルリーダーズ育成委員会 幹事
2025年 副理事長
(兵ブ協) 監査担当役員

 

 

 

公益社団法人 姫路青年会議所 2026年度理事長所信

We can. We rise.
笑顔溢れ、心躍る未来へ

【はじめに】

本年度、公益社団法人姫路青年会議所は創立70周年という大きな節目を迎えます。1957年の創立以来、高い志と強い覚悟をもった先輩諸氏は、経済的な豊かさのみならず、ひととひととが支え合い、「明るい豊かな社会」の実現を目指し、時代や社会の変化に応じた運動を展開されてきました。以来、社会の転換期や経済の波、災害やパンデミック、国際情勢の変化といった幾多の試練に直面しながらも、「変革の能動者」としての知恵を絞り、社会課題から目を背けることなく、躍動する組織としての存在価値を高めてまいりました。

この節目を機にあらためて原点に立ちかえり、すべてのひとが幸せと思える持続可能な社会の実現に向けてこの時代に求められるJC運動を明確にしていかなくてはなりません。少子高齢化による社会活力の低下、相次ぐ物価高や一人当たりGDPの低迷といった幾多の課題を前にしながらも、決してひるむことなく、むしろこの幾多の課題を挑戦の活力に変え、より進化したJC運動を次代に継承していかなければなりません。先輩諸氏が築き上げてこられたものを礎とし、ひとのもつ無限の可能性を信じ、全員が主役となり、人々の笑顔が溢れ、心躍る未来に向けて躍動してまいりましょう。

【LOM 運営基本方針】

JCI姫路は「奉仕・修練・友情」の3信条のもと、同じ志をもった地域のリーダーが自分の住まう姫路のまちを少しでもより良くしようと考え、様々な運動を展開してまいりました。これは「異体同心」の精神でもあると思います。職種や性別、育った地域に関係なくまちの課題解決に向けた運動や、姫路の次のリーダーを育てる活動は他の団体や組織よりも秀でていると自負しております。この繋がりをより強固なものとして、地域を代表する組織としての地位をさらに確立してまいります。新型コロナウイルスの蔓延による社会的苦難が過去のものと感じられるほどに、時代の変化のスピードは著しいものがあります。JCI姫路は、創立70年という節目の年を迎えますが、70年の歩みに感謝し、次なる時代を見据え、行動し続けなければなりません。全国大会、国際アカデミー、近畿地区大会といった大きな事業、大会を成功させてきた経験をもとに、さらなる進化を図るため国際大会の開催招致に向けた機運を高めてまいります。

また、同じ兵庫県下で開催される全国大会を副主管するにあたり、これを我々の成長と姫路のまちの魅力発信の絶好の機会ととらえ、全国から集まる数多くの同志と交流し切磋琢磨することで、共に力強く青年会議所運動を推進してまいります。家族や仲間が住み、私を育ててくれたこのまちを、笑顔に溢れたまちとして次代に継承していけるよう、我々が率先し、明るく笑顔をもって行動を起こしていきましょう。

【2026年度重点事項】

  1. 70周年記念事業
  2. 笑顔溢れ、心躍る地域ブランド推進
  3. 笑顔溢れ、心躍る人財の育成
  4. 笑顔溢れ、心躍る組織の活性化
  5. 笑顔溢れ、心躍るLOMの創造

1.70周年記念事業

2021年に策定された「姫路JC未来ビジョン2021」に基づく運動の成果検証を踏まえ、これまでの軌跡を振り返りながら、さらなるまちの発展に資する今後5年間のJCI姫路の未来ビジョンを策定します。10年一昔という言葉がありますが、時代の変化のスピードは年々目まぐるしく加速しており、いまや5年という時間ですら予測困難な時代に入っています。姫路のまちが抱える長期的課題、短期的課題を見定め、イノベーションの推進状況、社会構造の変化も踏まえて今ある社会資源を再確認し、笑顔が溢れ、心の躍る社会を未来に継承するために、JCI姫路がどうあるべきかを検討し、今後の活動の指針とします。

JCI姫路は、「新日本の再建は我々青年の使命である」という熱い想いからはじまった日本青年会議所の運動を受け、44名の先輩の手によって全国114番目の青年会議所として活動をはじめました。70年という時間は、極めて重く、尊いものであり、我々は、今を生きる青年経済人としてこの70年という節目に立ち会えることに強い運命と責任を感じています。先輩諸氏が夢と希望をもって幾多の運動を展開してきた歴史とそれを支えてくださったすべての人々に感謝し、畏敬の念をもってこれまでの運動を検証し、未来の社会に求められるJCI姫路の姿をお示ししたいと考えています。時代は変遷しても、その核にある、すべてのひとにとって明るい豊かな社会を作りたいというひとの想いは不変です。その変わらない想いを共有し、人々がこのまちの未来に希望を抱くことのできるような、笑顔が溢れ心躍る70周年記念事業を実施いたします。

2.笑顔溢れ、心躍る地域ブランド推進

2025年に開催された大阪・関西万博は、単なる国家的イベントにとどまらず、関西全体に対して世界の目を再び向けさせる契機となりました。国際社会からの注目が集まる中、インバウンド需要は急速に回復・拡大の兆しを見せており、地域の観光・文化・産業への期待は、かつてないほど高まっています。我がまち姫路も、世界文化遺産・姫路城をはじめ、豊かな自然と悠久の歴史、多様な文化、産業が織りなす魅力あふれる地域として、あらためてその価値を国内外に示す絶好のタイミングを迎えています。古と今とが交差し、地域固有のストーリーが息づくこの地に多くの人々が関心を寄せ、訪れる今こそ、我々は地域の真のポテンシャルを掘り起こし、新たな価値を創造していかなければなりません。これらの活動を通じて国際大会の招致に向けた機運を高め、世界から賞賛される姫路のまちを発信してまいりましょう。

このまちには多くの団体が存在し、多様な事業が展開されています。今後姫路の経済発展には、外部との連携が一層重要になります。他団体との連携と協働は、市場を増加させるだけでなく、まちの課題解決に向けたヒントを生み、相乗効果により経済的発展を見込むことができます。また、地域経済を支えるビジネスを発展させるには、青年経済人としての資質向上とともに、自らの企業の成長にもしっかりと目をむけていかなくてはなりません。時代の波に流されず現状を打破していく強い企業体質の構築のために、青年会議所活動を企業経営にフィードバックさせ、元気な企業、姫路を代表する企業を増やし、経済を潤すことが、まちの発展に寄与します。ひとやモノが集まるところには、物流や消費が生まれ、そこには投資と雇用が生まれます。経済効果をまちの発展に繋げるためには、国内外の消費者の潜在需要に訴え、姫路のまちに訪れたいと思わせる仕掛けが必要です。2005年、全国会員大会姫路大会を主管してから20年が経過しました。青年会議所というスケールメリットを活かし、我々の存在意義を再度提案してまいりましょう。

3.笑顔溢れ、心躍る人財の育成

情報化社会の進展やライフスタイルの変化によって地域コミュニティが希薄化しています。

青年会議所運動は、「まちづくり・ひとづくり」の根幹のもと行われています。「ひと」は「まち」を創り、「まち」は「ひと」を育てます。「まち」を想い、考え、そして課題問題に立ち向かう「ひと」が一人でも多くなれば、この循環サイクルが明るい未来の創造に繋がります。
子どもは地域の宝であり、未来への希望です。子どもの育成は、教育機関に一任するのではなく、地域全体で取り組むべき課題です。平均賃金の伸び悩みや物価の上昇は子育て世代や教育の現場にも深刻な影を落としており、未来を担う子どもを取り巻く環境は厳しさを増しています。こうした時代だからこそ、大人と子どもが「共育」の視点から子どもたちに学ぶ機会を提供するだけではなく大人たちが地域の子どもたちに積極的にかかわり、共に学べる機会を増やすことが必要です。 JCI姫路が中心となり、家庭・学校・地域と連携・協力し、ひとづくりを目指します。未来を担う子どもたちが豊かな心を育む運動を展開してまいりましょう。

また、未来を支えるもう一つの重要な層が、我々と同世代の青年世代です。社会が急速に変化し、価値観の多様化が進む中で、地域を牽引していく次世代のリーダーには、これまでの常識にとらわれることのない柔軟な発想力、多様性を尊重する寛容性と実行力といった総合的な能力が求められます。そして、グローバル化が進む現代においては、異なる文化や価値観を理解し、国際的な視野をもって行動する力も欠かせません。海外の青年や諸団体との交流を通じて得た学びや気づきを地域に還元し、姫路の特色を世界に発信することもまた、ひとづくり・まちづくりの一環であると考えます。そうした資質を育み、一人ひとりが地域課題を「自分事」としてとらえ、主体的に新たな価値を創造していくことのできる人財の育成、発掘に取り組んでまいります。ひとを育て、その過程で我々も学び成長する。この営みこそが、笑顔溢れ、心躍る社会への最も確かな投資であるという本質を忘れることなく、人財育成を自己成長の機会とします。

4.笑顔溢れ、心躍る組織の活性化

青年会議所は、活動できる期間が40歳までの限られた時間において、圧倒的なスピードで様々な経験ができ、自己成長をさせてくれる素晴らしい団体であると自負しています。青年会議所には先輩諸氏から受け継いできた新入会員を1年かけて育成する独自のプログラムがあります。入会を共にした同期は、様々な機会を通して、長い時間を共有し、切磋琢磨することで互いの生き方に共感し、強い絆で結ばれるとともに、個人の自己成長へと繋がり、その後の人生の財産となっています。効率性やコストパフォーマンスばかりを重視するのではなく、青年会議所の4つの機会を経験することで自らの視座が高まり他人事を自分事に変えて、何事も前向きに率先して行動できる人財へと進化していきましょう。

また、JCI姫路が創立以来70年にわたり、地域と共に歩み続け、幾多の運動と実践を積み重ねることができたのは、産官学民をはじめとする地域の方々のご賛同とご協力のおかげに他なりません。今後も、地域の方々と共に運動を展開していくためには、我々の運動やそこに込めた利他的な想いを広く知っていただき、JCI姫路のファンを増やし続けていく必要があります。そのために、会員各自がJCI姫路の存在意義を再認識し、一人ひとりが広告塔であるという自覚をもって、日々の運動を幅広く効果的に発信してまいります。魅力的な発信は、自然に受け手を笑顔にさせるものです。多くの想い出と共に、笑顔溢れる未来を見据えた発信を行い、組織の存在価値を高めていきましょう。

また、我々JCI姫路が70年という長い歴史を繋いでくることができたのは、各時代において、まちを想い、ひとを想う青年経済人である先輩諸氏が青年会議所での奉仕と修練を通じて自己成長し、40歳を過ぎても色褪せないかけがえのない友情を育んできたからに他なりません。この奉仕、修練、友情の好循環が、まちを支え、我々の自己成長にも繋がるという、会員でしか知り得ない組織の価値を、会員一人ひとりが改めて認識し、誇りをもって伝播させていくことが、数多くの仲間、同士の獲得に繋がります。決して小手先ではない、この本質をとらえた会員拡大を行ってまいります。価値のある組織へ、信頼される組織へ、姫路の未来のためにいまこそ全員一丸となった会員拡大活動にチャレンジしましょう。

5.笑顔溢れ、心躍るLOMの創造

創立70周年を迎えられたのも、先輩諸氏や日本JC、姉妹JCのご支援・ご協力の賜物であります。姉妹JCである唐津青年会議所とは姉妹締結60周年、濠江青年商會とは姉妹締結35周年を迎えます。これまでの繋がりに感謝し、より強固な関係を築いていきます。また、青年会議所を通じての自己成長は、出向による他地域の仲間の獲得や、世界の仲間との交流によって加速度的に高まります。姉妹JCをはじめとする対外の方々との交流は、我々の運動や地域の魅力を広げる契機であるだけでなく、我々に新たな学びを与え可能性に気づかせてくれる絶好の機会です。そのことを会員各自が再認識し、これまでの伝統と先輩諸氏への感謝の心をもって対外の方々と接し、相互に笑顔溢れる心の躍る組織体制を構築してまいりましょう。

会議所の魅力の一つに統制の取れた組織運営と厳格に定められたルールがあります。青年会議所は単年度制ゆえに変化を続けてきた組織ではありますが、取捨選択を繰り返し、時代に応じた形で組織の礎を築いています。年齢や職種や性別、考え方も違う会員が同じ志を持ち、自らの熱い想いをぶつけ合いながら議論をかわすことが青年会議所活動の醍醐味でもあります。適正かつ効率的な組織運営を目指し、時代に即した柔軟さと一貫性を兼ね備えた組織運営でLOMの発展を見据え、未来への礎を構築してまいります。

本年度は、兵庫ブロック協議会の会長を輩出いたします。兵庫ブロック協議会に対して、積極的にコミットすることで、個の成長を促し組織に刺激を与え、これまでにはない繋がりは地域に必ず変化をもたらします。勇気ある決断をした出向者が実力を存分に発揮できる1年となるようにバックアップ体制を構築してまいります。

【終わりに】

近江商人の商売十訓では1.商売は、世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり。から始まり、10.商売には好況、不況はない、いずれにしても儲けねばならぬ。で締めくくられています。青年会議所活動と会社経営は表裏一体だと思っております。混沌とする現代でも、地域のリーダーとしての責任を自覚し、熱い志を胸に変化を恐れることなく、我々だからこそ挑戦できることを、感じられるもの、見ることのできる未来、多くの感動を届けましょう。

「笑う門には福来る。」地域が笑顔に溢れ、心躍る地域の未来を創ってまいりましょう。あなたならできる、あなたとだからできる。さぁ、いこう 最高の未来へ。皆さまの積極的なご支援、ご参画をよろしくお願いいたします。