2024年11月30日(土)第4回 ロード オブ・ザ JC

“ロードオブ・ザJC”とは?
これまで姫路青年会議所が開催した事業の中で、我々の手を離れた後も今なお市民に引き継がれ、地域に根ざしている運動を後追い調査し、姫路青年会議所と地域のつながりを再確認する物語である。

第 4 回は、2022 年に次世代リーダー育成委員会が実施した「9 月オープン例会 芸術で織りなすチャレンジフェスタ~U25  による新時代への挑戦~」に参加された金光晟良さんを取材しました。

取材当日は、当時、例会を担当していた次世代リーダー育成委員会の五島委員長にもご同席いただきました。

中央左:金光晟良(かねみつせら)さん

当例会は、次世代を担う若者が多様な価値観や異なる文化を受け入れることで新たな可能性を見出せることを、芸術を通して表現・体験していただく企画です。
参加した学生達は、多様性が尊重される理想の社会像をイラストを用いて発表したり、地元の楽団・演奏者達と共に音楽・ダンス・芸術という異なる分野を融合させ一つのプログラムとして表現したりすることで新たな芸術を創出し、会場を沸かせました。

その中でも晟良さんは、国際交流を通じてグローバルな視点を持った次代の担い⼿を育むこ とを目的とした「グローバルユース国連大使育成事業」(日本⻘年会議所主催)の育成メンバー

に選出され、その研修より得た気づきや学びを当例会にて発表されました。
「グローバルユース国連大使育成事業」の研修では、外務省や国連大使の方々のお話を聞 き、地球規模的課題、SDGs  や多様性について、さらには、それを踏まえた上での企業の在り方について深く学び考えました。インドネシアでの海外研修では人々と交流を図ることで、日  本の SDGs の強みや弱みをより知ることができたそうです。研修の最後には、兵庫県知事のもとを訪問し、研修内容を報告しました。

知事表敬訪問

「晟良さんのような活動をしていることを姫路の同世代の子供達に知ってもらうことで、若者達に刺激を与えたかった。」と五島委員長は言います。晟良さん自身も「五島さんが主催した例会は主に音楽をテーマにして開催されていました。音楽は国籍に関係なく、皆が楽しめるコミュニケーションツールであると思いますので、異文化交流・多様性というテーマに沿った事業で、私も大いに楽しむことができました。」と振り返っておられました。

発表では、「地球規模的課題を解決することは非常に困難であり、自分が行動しても何も変わらないと思うかもしれないが、一人一人の行動が繋がれば、少しずつ解決へと繋がってくから、些細なことでも良いので行動をして欲しい。」という思いを強く込め呼びかけたそうです。その思いに感銘を受けてか、参加者の中には、晟良さんにお手紙を送った方もいたそうです。

五島委員長は、晟良さんが発表する際、「地球規模的問題やSDGsに関する興味や知識を持っていない人たちにも分かりやすく伝えて欲しい。そして研修を通して学んだ知見をただ説明するだけではなく、何を感じ、何を大切に思ったのかを、より具体的に伝えて欲しい。」とお願いしたそうです。
このように多種多様な人々がいる中で、分かりやすく自分の思いを懸命に伝える姿勢は、今日に至るまで、晟良さんも大切にしているようで、在学中のインターナショナルスクールにおける生徒会活動やボランティア活動にて活かされているそうです。

将来は、お父様の影響もあり、お医者様になることを目標としているそうです。その中でも特に興味をもっているのは地域医療だそうです。「グローバルユース国連大使育成事業」をきっ かけに、海外の人と交流することで、新たに日本のことを学び直す必要性に気づきました。その上で多くの異文化交流を図ってゆくと我が日本においても地域ごとの歴然とした医療格差を主に知ることになりました。その格差を埋めるべく、地域医療に従事したいという思いが強くなっていったそうです。地域医療先進国のアメリカやオーストラリアに留学することも視野に入れているようです。

現代の日本社会の抱える課題と向き合い解決しようと考え、地域のために貢献しようという目標を掲げていることに、私達はとても感銘を受けました。医療格差をなくすためには、晟良さん一人では、難しいかもしれません。ただ、晟良さんが当事業で発表された通り、「一人一人の行動が繋がれば、少しずつ解決へと繋がってくから、些細なことでも良いので行動をして欲しい。」という思いを自らが体現しようと志す姿に、大変勇気づけられました。
晟良さんの今後の活躍が本当に楽しみですね。貴重なお時間をありがとうございました。